猫の膿胸・気胸・喉頭炎

膿胸 胸腔内に膿がたまる病気です。
症状元気がなくなり、食欲不振・発熱が起こり、呼吸が速くなり苦しそうにする仕草が見られます。
原因外傷からの細菌感染や他の呼吸器の感染に続いておこるとも言われています。
対処法一般身体検査と血液検査とレントゲン検査が行われ、胸に溜まった液体の種類を調べる為、試験的に胸腔穿刺を行う様です。
黄色い膿が採取されれば、確実とされています。 安静にして、酸素吸入を始め、状態の安定を待ち、数日間、胸腔に溜まった膿を取り出し胸腔を洗浄・抗生物質投与などを行う様です。
併発症がなければ治ると言われ完治率は75%以上と言われています。
  猫の膿胸の補足説明
膿胸は、胸腔内に膿性の液体が貯留した状態をいい、片側だけに貯留する場合と両側に貯留する場合があります。
膿胸の原因は、胸膜炎や肺炎、外傷や咬傷による胸壁の損傷、異物などの食道穿孔による細菌感染によって起こります。また、胸腔内の腫瘍、感染症でも起こります。
一般にはネコで多くみられ、ネコは自由に屋外に出ることが多く、そのため、発情やテリトリーの争いによるネコ同土のけんかで傷を受けやすいことや、交尾や接触なとがら猫伝染性鼻気管炎などのウイルスに感染しやすく、肺炎や胸膜炎などを起こすことが多いためです。
また、しばしば猫白血病ウイルスや猫免疫不全ウイルスがもとになり、抵抗力が低下して二次感染を起こし、膿胸を発注することがあります。
気胸 胸に空気がたまり、肺に空気が溜まらなくなる病気です。
症状胸部の痛み・呼吸困難・咳・よだれ・吐血等がみられます。
原因他の呼吸器の病気によって起こる場合や猫同士のケンカ・外部からの圧迫・交通事故等が挙げられています。
対処法一般身体検査・レントゲン検査などで早く判断が必要です。入り込む空気が止まっている場合とまだ持続的に続いている場合があります。
前者は空気を抜いたり様子を見たりすれば自然治癒することもあります。しかし後者の場合、空気を抜くが、すぐに入り込んで気胸を起こすような重症例では緊急手術を行う様です。
外傷性が原因の場合は、適切に治療できれば問題ないといわれ、原因が肺気腫やその他肺の疾患に併発している場合の予後はよくなく、完治率は50%未満と
言われています。
 補足 猫の気胸の補足説明
気胸には原因別に、外傷性気胸、自然気胸、医原性の気胸があります。
動物では多くが外傷性気胸で、交通事故による胸壁と肺の損傷や、咬傷による胸壁穿通性外傷が原因となります。
自然気胸は動物ではまれですが、破裂しやすい肺嚢胞などがあると、興奮したり、軽く咳をしたくらいでも起こります。
また、肺炎や肺線維症、肺癌などでも、肺の一部が破裂して起こります。医原性の気胸は胸腔穿刺時や胸腔の外科手術(心臓手術、肺葉切除術、横隔膜ヘルニアの修復術など)で起こることがあります。
なお、病態からみると、胸壁や肺、気管の損傷部位から空気が胸腔内に漏れ、外界との交通がない状態を閉鎖性気胸といいます。
それに対し、外界との交通がみられる気胸を開放性気胸といいます。また、胸腔内に漏れ出る空気が多く、外界との交通路に弁状機能を生じ、胸腔内圧が陽圧となった気胸を緊張性気胸といいます。
このタイプの気胸が一番重篤で危険性があります。
喉頭炎 喉頭粘膜の炎症で、原発性の疾患は少なく、だいたいが鼻炎・口内炎・咽頭炎・扁桃炎・気管支炎など、喉に近い組織の炎症に伴うことが多い。
症状原因によって全身症状は異なりますが、咳を主とし発熱・食欲不振・嘔気・呼吸困難・喘鳴・嗄声などが挙げられます。
原因最も一般的な原因として、上部気道感染を引き起こすウィルスや細菌などの微生物があげられます。
その他、誤嚥性の異物や機械的・化学的刺激又は気管チューブの挿入などの医療時の外傷が原因になることもあるようです。
また、原因不明(免疫介在性)の慢性増殖性喉頭炎も報告されています。
対処法内科的療法が一般的で、消炎剤や抗生物質などの投与が行われる様です。
室内飼いの場合には加湿器等によって部屋の湿度・温度を管理する事が良い様です。
 補足 猫の喉頭炎の補足説明
喉頭炎の原因は、喉頭部の粘膜が炎症を起こした状態で、咽頭炎や鼻炎、気管炎といった周囲の炎症に伴ってみられます。
ジステンパーなどのウイルス感染や細菌感染、化学物質による刺激、異物などによる機械的刺激が原囚となって起こります。
症状は、咳や嗄声(声がかすれること)、発熱などに加え、息を吸ったときの呼吸困難が猫にみられます。

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